その浜辺には一つだけ、
拾うことが許される星という名前の貝殻がある。
願いが叶えば一つ。
もう一つ叶えば一つ。
その貝殻の数だけ、僕は宝物が増えていく。
でも貝殻は、ただの「殻」。
どんなに綺麗でもそれは抜け殻。
だから僕は。
貝殻を見つけては手放していく。
また新しい、貝殻を見つけるために。
持ち帰ることは許されているけれど
僕はもう、その貝殻の色を覚えていなくてもいいことを知った。
でもその重さは覚えているよ。
この大きな海という僕の記憶の中。
その貝殻で銀河をつくろう。
星の渚は、静かに波音をたて
微笑みながらその潮騒を、命が尽き果てるまで聞くのだろう。
この星を拾いながら。
もこ。
0件のコメント